マイクロRNAの役割

私たちのカラダは、遺伝子によって設計され、その情報は細胞の核内にあるDNAが保有しています。DNAの情報はメッセンジャーRNA(mRNA)に転写され、タンパク質合成というかたちで翻訳され、細胞の正常な働きが維持されています。

マイクロRNA(miRNA)は、約22塩基から成る小さなRNA分子でありながら、mRNAへの結合による分解、あるいは翻訳阻害を介してタンパク質合成を調整し、細胞の発生、分化、増殖や生存、代謝調節などを介してほぼ全ての生命現象に関与しています。

これらを発見したアンブロス教授とラヴカン教授は、2024年のノーベル医学・生理学賞に輝きました。

miRNAは、DNAの異常や転写ミスがカラダの異常として発生することを防ぐ最後の砦と言えます。miRNAは、細胞内からエクソソームなどの細胞外小胞(EVs)に内包されて細胞外に放出され、カラダ中をまわり細胞間や臓器との情報伝達物質として機能しています。約2600種類のmiRNAが報告されていますが、がん細胞の発生、増殖、転移にも決まったmiRNAが深く関わっています。miRNAは、カラダの健康維持や病気の発症、抑制に正の方向にも負の方向にも働くわけで、良いmiRNAをバランスよく投与することが重要です。

当院が、クローン化(株化)した間葉系幹細胞の培養上清液のみを使用しているのは、良いmiRNAをバランスよく含んでおり、常に同じ品質で保たれていることが定期的な解析で確認できているからです。

マイクロRNAヒートマップ

AD(脂肪) WJ(臍帯) SHED(乳歯髄) MSC(骨髄)

AD(脂肪) WJ(臍帯) SHED(乳歯髄) MSC(骨髄)

4種類の間葉系幹細胞は、約2600種類のmiRNA(マイクロRNA)のうち約400種類のmiRNAを発現しています。ヒートマップを見てわかるとおり、脂肪、臍帯、乳歯髄、骨髄と由来する細胞によっても発現が違います。

基本的に間葉系幹細胞が発現するmiRNAは良い働きをするmiRNAであることがわかっていますが、ドナーの個体差、培養環境、継代数、培養期間によって分泌物は変わってきます。これら全てをコントロールすることは困難で、均質性を確保するためには細胞のクローン化(株化)が最も効率的な方法です。未知のウイルス感染リスクもゼロにできます。

安全性、均質性を確保するためには、製剤の細菌検査をはじめ、ウイルスチェック、エンドトキシン、マイコプラズマ検査は当然のことですが、miRNAの解析が重要となります。

当院では、安全性、均質性を確保した上で、脂肪、臍帯、乳歯髄、骨髄と由来する細胞によって異なる特性を理解して症状に合った培養上清液を使い分けています。

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